ウズベキスタンのスザニ刺繍アトリエ ヌラタ
ウズベキスタンに来る観光客の心を躍らせるスザニ刺繍。
ウズベキスタンの地方によってスザニの模様がことなることについて、掲載しました。
(▶ウズベキスタンの「スザニ」お部屋のインテリアが映える刺繍)
先日はヌラタ地方のスザニアトリエに行ってきましたので、ご紹介したいと思います。
時代とともに変わっていくヌラタのスザニ
アンティークのヌラタデザインは、真ん中に円形や星型に細かい花柄を描き、その真ん中を中心に四隅に花束が描かれたもの。
一面に細かい模様の花が描かれていますが、余白の部分も多いスザニの印象。
アトリエによっても違うと思いますが、現在のヌラタのスザニはブハラのスザニととても似ており、もはやどこのスザニか見分けがつきにくい。
人々が交流し、町をまたいでの結婚などが繰り返された結果なのだろうか。
全面に大柄な花やザクロがえがかれています。
ウズベキスタンの各地にもこのアトリエのスザニを卸しているよう。
ウルグットバザールでも、確かヌラタのスザニと紹介されていたことを思い出します。
大きな布を完成させるのに、2人で1か月かかるとか。
それを聞いてしまうと、なかなか値切るのも難しくなってしまいます。
スザニの模様の意味
ヌラタのスザニの多くにはザクロ、とうがらし、綿花やひまわりなどの大輪の花が描かれています。
ザクロは子孫繁栄、友情などを表し、
とうがらしは魔除けなどを意味する。
スザニを手に取ってみたことがある人は、模様の一部が刺繍されておらず、不良品だと思ったことはないでしょうか。
最後まで刺繍しないのにも意味があるそうで、完璧にできると好奇の目に晒される対象となるため、わざと最後まで縫わないのだとか。
生地、糸ともにシルク、コットンが使われていますが、フェルガナ地方から仕入れているそう。
布に模様を描くのは別の専門の人。
観光シーズンには20人以上の女性たちがこのアトリエで刺繍をするのだとか。
細かいところまで手を抜かずに刺繍をする光景に見惚れてしまいます。
スザニがたくさん飾られたかわいいアトリエ
このアトリエは観光客もたまに訪れる場所。
日本のツアーではヌラタに行くツアーは少ないですが、ユルタキャンプやアイダルクル湖を訪れる欧米のお客さんが多く来るようです。
入ってすぐあるチョルポヤと呼ばれるちゃぶ台には、クッションカバーやテーブルクロスが並べられ、一瞬で物欲が抑えられなくなります。
ランチもオーダー可能なので、ヌラタ風パロフ(プロフ)を頂きました。
お昼ごはんを食べながら、スザニの話を聞いて、食後はお買い物。
サマルカンドとブハラにあるため、なかなか訪れることのないヌラタですが、素敵な体験ができるアトリエでした。